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目指せ、リオ五輪!! ツアープレーヤーたちがはじめの一歩

正式名称は「JGTOゴルフ強化セミナーin宮崎フェニックス・シーガイア・リゾート“2016年リオデジャネイロオリンピックを目指して”」。
宮崎県のフェニックス・シーガイア・リゾートに、代表入りを目指す選手たちが集結してゴルフの技術、トレーニングはもとよりプロゴルファーとしての心構えや、ゴルフの長い歴史、身体学やマスコミ対応などについて、幅広く学んでいく。
4月のジャパンゴルフツアーの開幕までに、3回に分けて行う。各分野の専門講師による講義を挟みながら、朝はトレーニングと午後からは、フェニックスカントリークラブでのラウンド合宿で、心身ともに研鑽をはかる。
1月28日(月)からの5日間が、その第一回目。まずは30人の選手が集まった。その中でも、なんといっても若い力が頼もしい。10代の選手は今回4人。初シード組なら、19歳の浅地洋佑(あさじようすけ)。
杉並学院高校を卒業した昨シーズンはファイナルQTの資格で参戦。チャレンジトーナメントで1勝を上げて、自信をつけると、自身の最終戦「カシオワールドオープン」で、大逆転のシード入り。賞金ランキングは67位に滑り込んだ。
今季、シード元年を迎える浅地の五輪にかける思いは熱い。
「オリンピックはメジャーにも並ぶといっていいゴルフの祭典。絶対に出たい。いつかは僕も、あの舞台で一番高い表情台に上って、金メダルを噛んでみたい」と、目を輝かす。
「でも、ただ思っているだけじゃ出られない。だからこの合宿に参加しました」と、思いを明かす。
「せっかくこういう機会を与えていただいたので。講義やラウンドを通じて、何か得られるものがあれば」という浅地。
かたわらで、同い年の出水田大二郎(いずみだだいじろう)も、うなずく。昨年のチャレンジで1勝を上げた有望株は「盗めるところはしっかり盗んで成長して帰りたい」と、意気込む。
そして18歳の稲森祐貴(いなもりゆうき)は、鹿児島県の城西高に通う現役の高校生プロ。16歳でプロ転向した若武者も、「3年後には、日の丸を背負える選手になりたい」と、目標も明確だ。
プロ野球やサッカーの“キャンプイン”はもうおなじみだが、ゴルフは個人のスポーツだ。仲間内で誘い合わせて何人か集まってのオフ合宿はあっても、これだけ大勢の選手が一同に介してオフに一緒に汗を流すのは、これが初の試みだ。
次のオリンピックでゴルフが復活することもあり、実現させたこの強化合宿。
「さまざまなご意見はあるかと思いますが、やってみなければ何も始まらない。これを機に心身を鍛え、技を磨き、選手層をますます底上げさせていく中で特に、若い力がどこまで伸びていってくれるか。次の五輪に立つ選手がここから何人出てくれるか。私たちは、まずは今日その第一歩を踏み出しました」とは、JGTO会長の海老沢勝二。
未来の代表候補たちが、リオに向かってはじめの一歩を踏み出した。
<実施要項>
名称
「JGTOゴルフ強化セミナーin宮崎フェニックス・シーガイア・リゾート“2016年リオデジャネイロオリンピックを目指して”」
主催
一般社団法人日本ゴルフツアー機構
特別協賛
セガサミーグループ
協賛
株式会社デサント
後援
文部科学省、宮崎県、宮崎市
協力
フェニックス・シーガイア・リゾート
開催日程
第1回 2013年1月28日(月)〜2月1日(金)
第2回 2013年2月18日(月)〜2月22日(金)
第3回 2013年2月25日(月)〜3月1日(金)
開催会場
フェニックス・シーガイア・リゾート内(宮崎県)
参加選手
1回につき、ツアープレーヤー30人(1選手につき1回の参加)
主な実施内容
1.講師による講義およびミーティング
2.体力トレーニング等
3.練習場での打撃練習
4.フェニックスカントリークラブでのラウンド
主な講師の方々
島村俊治氏(スポーツジャーナリスト、アナウンサー)
廣戸聡一氏(コンディショニングスーパーバイザー)
鈴木俊敬氏(廣戸道場 施術部部長)
西澤忠氏(ゴルフジャーナリスト)
三田村昌鳳氏(ゴルフジャーナリスト、僧侶)
佐貫展丈氏(歯科医)
秋元恒朝氏(日本ゴルフトーナメント振興協会専務理事)
強化セミナー地の宮崎県からは選手たちに宮崎牛と・・・(右は激励に駆けつけてくださった牧元幸司副知事) 宮崎市の戸敷正市長(右)からは地元産のフルーツが、JGTO会長の海老沢(左)を通じて贈られて士気も高まる!! 左から、18歳の高校生プロ・稲森と、今季初シードの浅地と、出水田の19歳コンビ。強化セミナー参加者おそろいのウェアには、日の丸のワッペンが・・・!! 鈴木先生の講義で、実験台(?!)として活躍した浅地。中身の濃い講義に参加選手はみんな目から鱗だ