シーズンオフの調整は、「せめて日ごろの恩返し」とスポンサーさんや、応援してくださる方々との懇親を兼ねたラウンドと、昨季目覚めたばかりというトレーニングを少々。
「効果はない」と思い込み、今まで敬遠してきたそうだが、レギュラーツアーの出場が「日本オープン」の1試合にとどまった昨季、空き時間を有効活用して挑戦してみたら、てきめんに出た。
「機械を使って可動域を広げたり、オフは少し重たいのも上げるようにして、40代前半頃の飛距離が戻った気がしています」と、嬉しい効果を実感している。
「それでもやっぱり腰は痛いし、首も痛いし、背中も痛いし朝起きるのが怖いんです」と、50歳相応の悩みには日々耐えつつ、「今の状態をキープできるように」と、今オフも細々とジム通いを続けている。
4月の開幕を前に肝に銘じているのは「若い子たちに勝とうなんて思わないこと。大けがします」と、極力マイペースを貫くつもりだ。
「いや、本当にね、本来は上手に退かないといけない年齢なのに、なんだか大変なことが起きちゃって…」と恐縮しきりで、「今の子たちって、みんな本当に素晴らしくて、いつも凄いなーって、プロアマのアマチュアさんみたいな感覚で見させてもらってるんですよ。こんなすごい子たちと一緒にプレーさせてもらえてありがたいな」と、50歳にして初シードを獲得したベテランはどこまでも謙虚だ。
「目標は、あえていつも設定はしないんです」という
海老根。
「今年も今までどおり。毎週毎週、1試合1試合、1打1打を大事に。ひたすら試合をやって、疲れたら休んで、ケアをして、よく寝て、リフレッシュして、怪我もなく、また来年も出られるように」。
新シーズンをそろりと踏み出す。