インの10番から出て、11番では52度を握った93ヤードの2打目がカップイン。
「風が全然わからなかった。ポンと打ったらまっすぐ飛んだ」と、パー4では自身10年ぶりのイーグルで先制した(パー5も含めると2年ぶり)。
さらに16番と、後半2番もバーディとし、4アンダーの単独首位に立つと、喜ぶより「落としたくないから難しくなった。居心地が悪かった」と、むしろモジモジ。
でも、連続ボギーを叩いた3、4番と、右ラフから2打目を木に当てダブルボギーを喫した5番で貯金を吐き出したら「フラットになって、そこから調子がよくなった」と今度は逆に元気になり、6番で6メートルを沈めて、アンダーパーに戻してクラブハウスに帰ってきた。
開幕戦は予選落ち。
予選カットのない先週の「前澤杯」は、96位と思う結果に恵まれず、「小学生みたいなミスをする」と、嘆いていたが、経験と技が問われる和合で2差6位の好発進した。
練習ラウンドで久々に回った18、19年賞金王の今平周吾(いまひら・しゅうご)のゴルフに改めて感心した。
比べて「自分は大したことない。へたくそやな」と、自虐しながら「これだけゴルフをしていたら、隅から隅までパットしている」。
15大会連続26回目の出場で、和合を知り尽くしたプライドをひらめかす。
「彼らはやる気もあるし、回復力もあるし、寝たらすぐ元気。こっちはヘロヘロ」と、若い選手をうらやみつつ、「今年から筋トレのメニューを増やした。割とマジメです」と、自身も毎朝のウォーミングアップを欠かさず、健康を維持し続ける。
どの試合も「今年で最後」という覚悟で臨む。
先々週の「東建ホームメイトカップ」も心残りがないように、とずっと気になっていたコース近隣の「だるまうなぎ」に初来店。
のれんをくぐると若手の鍋谷太一(なべたに・たいち)がいて「奢らされた」と、自分の息子みたいな選手を相手に“お父さん風”を吹かせる。
57歳83日で優勝なら、2002年「全日空オープン(現ANAオープン)」の尾崎将司(55歳241日)を抜いて、最年長記録を更新するが、「そんなことよう考えますね。初日トップだったらみんな優勝じゃないですか」。
駆け付けた報道陣の期待に呆れつつ「同じフィールドでやるからにはやっぱり負けたくない、というのは考えながらやっています」。
昨季、50歳の2019年に「日本プロ」で最年長Vを達成して得た5年シードも切れ、号泣していた。
直後は1年シードの生涯獲得賞金25位内の資格を行使するかも迷っていたが、底抜けの負けん気がなければレギュラーには来ていない。
