山本が大事にしていることはゴルフを楽しむことだ。もちろんプロである以上、勝つことにこだわる部分は持っているが、楽しめなければ自分らしいいいゴルフができないと考えている。
最終日も楽しみたいと話していた山本だが、流石に「勝ちたい」気持ちが心を無意識に支配していたのだろう、スタート時は緊張からか顔の表情も体の動きも硬かった。ターニングポイントになったのは8番パー4のバーディ。6番、7番と連続ボギーが続き「全然ゴルフが楽しめていない」と気持ちを切り替えたそう。
「あそこのバーディは大きかったと思います。後半の11番、12番のバーディにもつながりましたし、自分なりに楽しむことができました」
プレーオフは楽しめたかと聞くと「最高に楽しめました」とこれまた満面の笑み。
優勝スピーチではとにかく感謝の気持ちを忘れることなくプレーしたいと話していた山本だが、そんな彼のプレーには人を笑顔にさせる力があるように思う。そう感じるのは山本自身が心からゴルフを楽しんでいるからなのかもしれない。
次なる目標は今シーズンのACNツアーの2勝目。「楽しむスタイル」で、早々にやり遂げてしまいそうな勢いを感じる。