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前澤杯 MAEZAWA CUP 2025

小西たかのりが改めておねだり「副賞で1台いただけません?w」前澤氏も認めた強心臓

プロ14年目の小西たかのりが、異例尽くしの新規試合で初優勝を飾り、初代王者に就いた。
共に首位から出た今平周吾(いまひら・しゅうご)との接戦を制した。
「ハートが強い」と、大会企画者の前澤友作氏も絶賛した強心臓を、特に上りホールで発揮した。




今平に1差2位で迎えた17番。
大スライスの15メートルを決めて並ぶと、最後18番ではお先にシビアなパーセーブ。
「プレーオフを覚悟していたので期待しないでさらっと打てた」と、平常心を貫いた。

前澤氏は「迷いがない。堂々として、初優勝とは思えない!」と、称えた。
あとから小西よりも近いパーパットを逃した今平も「小西選手の17番のバーディはすごかった」。
18、19年の賞金王も降参させた。



初の最終日最終組を控えた前夜。
22年から師事する高沖コーチの言葉が生きた。

「明日はとんでもないことが起きるから。良い経験してきなよ」と、言われて気持ちがほぐれた。

序盤で今平に3打リードをつけたが「混戦なので気にしない。ベスグロを出す感じで。自分がやることやって」と、最後まで気負わず済んだ。

「スコア検索で、名前が見つけずらい」と、日ごろから応援してくださる方々から言われて今季から本名の貴紀を、平仮名表記の「たかのり」に。改名元年に、大注目の新規試合で視線をくぎ付けにした。

ラウンドガールが勢ぞろいした表彰式で主役を張り「こんな経験はめったにできないこと。嬉しいです」と、照れていた。



9歳からゴルフを始め、小学時代は同学年の石川遼と対戦した経験も。
中学進学後に家庭の事情でいったんクラブを置いたが、2007年の石川の最年少Vに「自分も遼みたいに」と奮い立ち、研修生からリスタート。

12年にプロになり、22年に初シードを果たして以降も上手く行かずに心が折れかけた時もあったが「今日でやっと報われました」。

一般販売のプロアマチケットによるV賞金4000万円ゲット。
「目標にしている海外ツアーの資金にします」と堅実に喜びつつ、「優勝副賞で1台いただけません?」。
首位に立った前日3日目にも冗談交じりで話していた前澤氏所有のハイパーカーを、改めておねだりして「へへへ」と笑った。


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