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東建ホームメイトカップ 2025

河本を抑えて今週1位。新飛ばし屋・内山遥人の経歴が面白い

本大会が、自身のレギュラー初戦。
プロ4年目の内山遥人(うちやま・はると)が、首位と5打差の7位と好位置で、決勝ラウンドに進出した。



初日の「66」に続いてこの日の2日目は「69」で、通算スコアは7アンダー。

「納得はいってないですが、最低限やるべきことはできました」と、至極冷静だったが、“デビュー戦”でいきなりのV争いには違いない。

特筆したいのは、飛距離。

「一緒に回ったことはないですが、いろいろ見ている限り僕が勝つのはさすがに厳しいんじゃないか…」と苦笑をしたが、この2日間のドライビングディスタンスで平均331.26ヤードを記録し、2年連続飛距離1位の河本力(かわもと・りき)をおさえて1位で快走中。

    楽しみな逸材が出てきた。


    ゴルフを始めた経歴も面白い。
    最初に握ったのは、ゴルフクラブではなく、任天堂の置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」のコントローラーだった。

    「最高で15、16アンダー出したこともある」とまず仮想ゲームでゴルフに興味を持ち、「コントローラーは簡単だけど、本当のクラブは難しかった」とリアルもハマり、ゴルフ部のない地元福岡県の糸島高校で自主練習を重ねて、卒業後は地元の芥屋ゴルフ倶楽部で研修生に。

    21年のPGAプロテストに合格し、昨年のチャレンジトーナメント(ACNツアー)ではトップ10を4回記録。
    今季のレギュラー資格が得られる賞金15位につけ、「自分が思っていたより、スムーズに来ている」と、ひょうひょうと語る。

    180センチの長身で、体重も、転向時は70キロにも満たなかったが、今オフのトレーニングで5キロ増えていま82キロ。
    「また大きくなりました」と、恵まれた体を効率よく動かすことが、飛ばしの秘訣だ。

    併せて小技磨きも忘れずに、スコアメイクも身についてきた。
    「少しでもチャンスがあれば優勝狙って頑張りたいな」。
    史上初の“デビュー戦V”(※99年のJGTO発足以降)であっと言わせる。

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