JGTO副会長の倉本昌弘(くらもと・まさひろ)が明かしたところによると、大会発足のきっかけのひとつとなったのは、石川が発起人の前澤友作さんと、昨年のJGTO主催「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」のプロアマ戦でご一緒したこと。
その際に、石川が男子ツアーの試合数を増やしたい、と相談したのが始まりだったという。
さらに話し合いを煮詰めていく中で、プロアマ参加券を一般販売する案は、前澤さんのほうから出た。
トーナメント前日のプロアマは大会関係者やスポンサーの方々を接待する場、との概念しかなかったという石川は、「盲点でした」と、前澤さんの斬新なアイディアに、いま改めて脱帽する。
プロアマ初日の14日に石川が回ったのは、史上最年少優勝を達成した15歳のころからの大ファンという方々で、「まさか一緒に回れる日が来るなんて思ってもみなかった」と、泣かんばかりに歓喜してくださった。
「日ごろから応援してくださるファンの方とゴルフができるなんて、思いもつかなかった。最初の数ホールは緊張もあったけど、5時間くらい一緒に過ごせるので最後はすごく仲良くなって終われる感じ。非常に楽しかった。貴重な機会をいただいて、本当にありがとうございます」と、前澤さんに改めて感謝すると共に、「明日からいよいよ本戦が始まります。優勝目指して頑張ります」と、引き続き力が入った。
「先週から7回プレーしているので、コースの状況も、普段以上に染みついた状態で迎えられる」と、7日間のプロアマ戦もむしろプラスに。
晴天に恵まれたプロアマ初日は乾いてカチコチのグリーンでプレーし、雨が降られた最終日のこの日は、ウェットな状態も体感。
「最新の情報に、常にアップデートができたので、あとは自分の準備次第」。
迎える初日、2日目の組み合わせにも心が躍る。
初日の組み合わせ男子ツアーに初参戦する菅沼菜々さんとは初ラウンドだ。
「組み合わせもこの大会ならではと思うので。緊張しますが頑張ります」と、意気込む。
かたや、永久シードの片山晋呉(かたやま・しんご)とは、22年のミズノオープン3R以来、3年ぶり28回目。
「晋呉さんと回るといつもそうなのですが、しびれます。特にこのコースは技術力や総合力が求められていると思うので、余計にしびれますね」。
本戦でも稀有なペアリングを力に変える。