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東建ホームメイトカップ 2025

寺西飛香留がレギュラー初挑戦「目標は女子初の予選通過」

女子初のツアープレーヤー、寺西飛香留(てらにし・ひかる)が男子ゴルフの開幕戦でレギュラー初挑戦。

2日後に“デビュー”を控えた8日火曜日、会場の東建多度カントリークラブ・名古屋をラウンドし、初コースの感触を確かめた。


(左から)石坂さん、リューさん、海老根さんと練習ラウンドしました!


「東建ホームメイトカップ」は、一昨年にギャラリーで観戦した。
当時、プレーを追いかけたという石川遼や、堀川未来夢らと同じ舞台に立つ。
「ファンとしてみていた人たちとプレーができる。ドキドキします」と、緊張する。

ハーフターンでは石川組に遭遇した。
「こんなに間近で見られるのは初めて。私にはない安定感」などと感激し、「クラブがめっちゃ好き。どんなのを使っているのかな、と」。
キャロウェイのキャディバッグをこっそりとのぞき込むなど、空気を満喫している。

石川さんのクラブ~~~

    平均飛距離は270ヤード前後。キャリーでも250ヤードは行くという。

    この日は、寺西の地元兵庫を拠点に活動する韓国のH・W・リューらと共に練習ラウンドし、「あと1ヤード差くらいに迫ったことがあるんですけどそこが詰まらなくて。まだ1回も勝ったことがない。きょうも勝てなかった」と、男子相手に悔しがったが、前半ハーフを寺西らと回ったプロ6期目の石坂友宏(いしざか・ともひろ)は、「めちゃくちゃ飛びます。僕とあんまり変わらない…」と、戦々恐々。

    「ゴルフスタイルもほんとに女子プロ?と言いたくなるくらいパワフルですし、僕も注目しています」と、一目置いていた。

    昨年、JGTOのQTファーストで48位につけ、女子初のツアープレーヤーになったが、女子ツアーのプロテストは昨年7度目の挑戦で、また不合格だった。

    昨年のACNツアー(チャレンジトーナメント)最終戦「ディライトワークスJGTOファイナル」で男子ツアー初出場(98位で予選敗退)を果たしたが、レギュラーツアーは本大会が初。
    「プロとして、初めて出るレギュラーツアーが男子というのは全然考えていなかったのでびっくりしています」と、心境を明かす。

    まず次々週の新規大会「前澤杯」から推薦オファーを受け、続いて本大会の出場が決定したのは、つい先月末だった。
    「そんな、まさか。え…開幕戦?いいの?」などと、大きな目をくりくりと動かし、「出させていただけることが嬉しい」と、感謝する。

    これまで、男子のレギュラーツアーに出場した女子選手は、ソフィー・グスタフソン(2003年カシオワールドオープン)と、ミシェル・ウィー(2005、06年カシオワールドオープン)と、宮里藍さん(2005年アジア・ジャパン沖縄オープン)の3人だが、まだだれも決勝ラウンドには進んでいない。

    「速いグリーンや硬いグリーンの経験が乏しいので、そこでリズムを作れるかが課題。パットが入ってくれれば行けると思う」と抱負を語り、「男子ツアーで予選通過した女子はまだいないと思うので、目標は初の予選通過。あと、アンダーパーを出している人もレギュラーではいないので、アンダーを出したいです」と、話した。


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